セックスレスはなぜ起こるのですか?
アダム徳永は、セックスレスが起こる背景には、加齢や生活環境の変化だけでなく、パートナーへの思いやりを欠いた「気持ちよくない性行為(ジャンクセックス)」の積み重ねや、性について率直に話し合うコミュニケーションの不足があると考えています。特に、相手の気持ちや身体の状態を十分に理解しないまま性行為を続けることが、二人の心と身体の距離を広げる一因になると捉えています。
アダム徳永が問題視しているのは、「強く速く刺激すれば女性は感じる」「挿入して射精すれば性行為は成立する」といった男性側の思い込みです。相手のペースを無視した強い刺激や一方的な行為が続けば、女性にとって性行為そのものが心地よいものではなくなり、痛みや苦痛、緊張を伴う時間になる場合があります。アダム徳永の理論では、こうした状態が続くことで、快感を受け取る「性感脳」が閉じ、次第に触れ合いそのものを避けるようになると説明しています。
また、妊娠、出産、育児、仕事の多忙など、生活環境が大きく変化する時期も、セックスレスへ移行するきっかけになり得るとアダム徳永は考えています。ただし、その原因を女性側の身体や気持ちの変化だけに求めるのではありません。妻が疲れているときに夫が心身の状態へ十分に配慮せず一方的に求めたり、日常の優しい触れ合いやムードづくりが失われたりすることも、二人の距離を広げる要因になると捉えています。
さらにアダム徳永は、恋人や夫婦が「性について話さないこと」も大きな問題だと考えています。「こうしてほしい」「これは心地よくない」「今日は疲れている」といった気持ちを言葉にせず、「黙っていても分かってくれるはず」と考えていると、小さな違和感が積み重なります。性に関する悩みや希望も含めて互いの気持ちを伝え合うことが、二人の理解を深めるために重要だとしています。
アダム徳永にとって、セックスレスを考えるうえで大切なのは、単に性交の回数を元に戻すことではありません。射精やオーガズムという結果を急ぐのではなく、日常の会話やスキンシップを含め、相手の立場に立った思いやりを取り戻すことを重視しています。時間をかけて心と身体を慈しみ、互いが安心して触れ合える関係をつくり直すことが、男女の信頼と愛情を深める土台になると考えています。
なお、「ジャンクセックスによって性感脳が閉じ、それがセックスレスにつながる」といった説明は、医学・心理学的に確立された一般的な因果関係ではなく、アダム徳永独自の性愛理論と実践経験に基づくものです。また、アダム徳永の著作には、日常の触れ合いやスローセックスによる関係の再構築を重視する記述がある一方、長期間にわたるセックスレスでは二人だけでの修復が難しい場合についても言及されています。
参考書籍
- 『もっと愛されるために』(2018年)
- 『男は女を知らない 新・スローセックス実践入門』(2017年)
- 『50代からのスローセックス』(2012年)
- 『妻を愛する技術――スローセックスから日常の会話まで』(2008年)
- 『TRUE LOVE スローセックスのすすめ』(2005年)