★親切を趣味にしよう！
日付: 2019年04月12日
もう随分と前のことです。
渋谷の地下鉄の
プラットホームに
立っていましたら、
見知らぬ若い女性が
つかつかと歩みよってきて、
私に話しかけてくるのです。
なんとなく赤面して
いるようすなので、
ひょっとして私に
気でもあるのではないかと、
勝手な想像をしてしまいました。
「あのう・・・すいません」
「はい？」
「こんなこと、突然言うのも･･･」
「どうかと思うのですけど･･･」
「なんでしょうか」
「破れていますよ!?」
「えーと･･･何が？」
「ズボンの又のところが･･･」
そういわれて手を
お尻に当てたら
ズボンの後ろが
ぱっかりと破れて
開いているのです。
私は恥ずかしさで
頭が真っ白になり、
穴があったら入りたい
思いに駆られました。
そんな冗談のようなエピソードが
ありました。
そのあと私は彼女の親切な忠告を
ほんとうに感謝しました。
女性にとって男性がズボンのお尻が
破れていることを指摘するなんて、
かなり勇気のいる行動だと思います。
見ないフリ、
気づかなかったフリをして
立ち去っても
彼女が困ることはありません。
でも彼女は勇気を出して、
恥ずかしながらも
私に教えてくれたのです。
私は彼女の親切に
こころから感謝をしました。
現代人は見ず知らずの人間と
コミュニケーションをとることに、
とても臆病になっています。
個人の意思を尊重するあまり、
その解決策を無関心のなかに
見出そうとする
癖がついてしまったようです。
人間とのコミュニケーションを
避ける風潮があります。
そして親切をためらってしまう
傾向にあります。
やさしいこころを持っていながら、
まわりに無関心を装っているあなた。
もし親切ができる機会があったら
ためらうことなく実行に移しましょう。
一歩踏み出して、
そのやさしさを形にしてください。
親切の報酬は、
こころの温もりです。
親切を趣味にしてください。
親切を気楽に実践できる
あなたになってください。
まわりをポカポカと温かくすると同時に、
あなたのこころを豊かにしてくれます。
アダム徳永