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私たちはともすると人生において
過去に生きる傾向があります。

たとえば私は先日、
ささいなことで
妻と喧嘩をしました。

それが四六時中ずっと
頭から離れず、
処理できない感情を持て余し、
思い出してはイライラし
また一人で怒りだすのです。

そのことばかりを考えて
数日間を過ごしました 。

これが過去に生きる状態です。

もう一例。

新聞の人生相談のコーナーで
私が目にした記事です。

相談者の女性は自分の妊娠中に
夫が他の女性と
食事に行ったというのです。

それがいまだに
許せないといいます。

妻の立場としては
当然の感情かもしれません。

ところが相談者の
年齢を見て驚きました。

彼女はすでに80代なのです。

つまり夫が他の女性と食事に行った
というのは60年近く前の話。

以来ずっと怒りをかかえ、
いまだに夫を許せずにいるのです。

その長い時間を思うと、
ちょっと悲しくなってしまいます。

彼女は文字通り、
過去に生き続けていたのです。

でも時間の長短はあれ、
過去に起きたネガティブな出来事が
なかなか忘れられないという経験は
特別なことではありません。

誰しも思い当たる
フシがあるはずです。

しかしこうして他人の例を見れば、
昔を引きずること、
過去に生きることがどれほど
人生の無駄遣いかが理解できます。

勿体ないのは
時間だけではありません。

イライラしたり
苦々しく思うことが、
あなたの幸せまでも
塞いでしまうのです。

過去に生きる人は
いつまでたっても
本当の喜びはなく、
幸せ感も浮上してこないのです。

でも日本人の多くが
振り返り癖を持っています。

学校で反省文を書かされた
経験はありませんか。

親から「反省しなさい!」と
しつけられませんでしたか。

教師も親も、
子どもに反省させることで
彼らが失敗を繰り返さないように
なると信じてきたのです。

しかしそこに
落とし穴があるのです。

自己成長のために、
足らない部分を
正すことは大切です。

「こういうことになったのは、
あれが足りなかったのだ。」

それがわかれば十分。

あなたは自分を正したのです。

ところがその正したことに留まらず、
「あのとき上司が……」
「あのとき友達が……」
「あのとき自分が……」と
いつまでもイライラしたり、
クヨクヨしたり、
ウジウジしたり、
怒りや後悔を溜め続けるのは、
やり過ぎです。

なにもいい結果をもたらしません。

あなたに幸せをもたらしません。

これは夫婦間の問題もしかりです。

あのとき主人にまたは妻に
「ああされたこう言われた」と
恨みを抱えたまま暮らしていても、
その家庭に幸せはないのです。

過去に囚われていては
幸せになれません。

過去に生きていることに気づき
過去を手放しましょう。

アダム徳永