★美しい字は女性をさらに魅力的にする
日付: 2016年11月23日
以前、高校の同窓会がありました。
そのときに撮った写真を
みんなに送ったところ、
ひとりの女性から礼状が届きました。
簡潔な文章ですが、
便せんにしたためられた字が
ほんとうに美しいのです。
実はこの女性、
私が学生のころ密かに
想いをよせていた相手で、
交際に至ることのない
淡い恋だったのですが、
その美しい字を見たときに、
思わず彼女への恋の想いが再燃したのでした。
手書きで書かれた文字は、
ときとして本人以上に、
その人の存在を印象づけるものです。
当時は可愛らしいだけの彼女が、
大人としての教養と品位を漂わせる、
素敵な女性になられたことを、
私は彼女の「美しい字」から感じたのです。
しばらくは彼女がどのような人生を
たどってこられたのか、
その字を見るたびに
思いをめぐらさずにはいられませんでした。
字は書いた人の人格を
表わすといいますが、
それゆえにその人の評価にも
つながります。
大学生のころにある女性から、
手紙をいただいたことがあります。
文面からして恋文だったのですが、
書かれた字が下手で、
好きとか嫌いを通り越して、
がっかりしてしまった記憶があります。
キャンパスでたまに顔を
合わせるその送り主は、
容姿も決して悪くはありません。
私も好感をいだいていた女性でした。
ところが下手な字を見たことで、
そんな思いはしぼんでしまいました。
もしあの恋文に書かれた字が美しかったら、
結果はまったく違うものに
なっていたかもしれません。
卑近な例ではありますが、
字の上手・下手が
ちょっとした差のようでいて、
読み手にとっては評価を
大きく左右するものでもあるのです。
字には書き手の知性や教養、
また品格がにじみ出ます。
バランスの悪い字、
ミミズが這ったような字、
子どもが書くような丸まった字と
いろいろあります。
あなたによって書かれた字は、
あなたの分身です。
ていねいな字を書きましょう。
美しい字を書いてください。
幸いなことに、
字の上手か下手かは才能ではありません。
練習量で決まります。
アダム徳永