★人を誉める習慣は人生から愛される
日付: 2016年02月02日
ある女性からたいへん興味深い話を
聞いたことがあります。
彼女は男性を相手にする風俗嬢です。
彼女は客を選べる立場にはありません。
ときには乱暴な客に当たってしまう
こともあるそうです。
会ったばかりの人間によく
傷つく言葉の暴力に合うそうです。
当然乱暴な行為は日常茶飯事で、
ずっと嫌な思いをしてきたそうです。
ところがあることをきっかけに
そんな悪質な客が激減したといいます。
それは乱暴そうな客や、
ちょっと怖そうな客が来たら、
まず最初に
「よかった優しそうな人で!」
と笑顔で言うのだそうです。
たったそれだけで、
ほとんどの客が優しくなるのだそうです。
つまり彼女はほめ言葉と笑顔で、
怖い客をやさしい客に
変えてしまったのです。
ちょっと特別な例ではありますが、
私はその話を聞いて、
妙に納得したことを覚えています。
たとえばこんな経験はありませんか。
あなたが同僚に
「あの会社の女性担当者って愛想ないな」
「いつもツンツンしている」
と不満を漏らしたところ、
その同僚は
「そんなことないよ」
「いつも笑顔で愛想もいいよ」
と同じ人物に対して
まったく逆の印象を
持っていたなんてことが。
そこまで極端ではないにしても、
同じ人物にたいして
まったく違った印象を
持っていたという経験がありませんか。
人間の性格は多面体です。
いいところもあれば悪いところもある。
愛想がないと言われるような人だって、
相手によっては愛想がいいときがあるもの。
つまり愛想の悪い人でも
愛想がいいところがあるし、
不誠実な人でも
誠実なところがあるものです。
それをあなたに対して
見せるか見せないかの
差でしかありません。
風俗嬢の例ではありませんが、
暴力的と思われる人だって、
優しいとことはあります。
「あなたってやさしい人ね」
と認められれば
相手は期待を裏切りたくないという
気持ちがはたらきます。
「君は信頼できるよ」と
言ってくれる上司には、
その信頼に応えたいと思うもの。
自分を優しいと思ってくれる男性からは、
優しい人だと思われていたいもの。
かっこいいと言ってくれる女性の前では、
かっこいい男でありたいもの。
誉めるとは相手の人間性を讃美する行為です。
誰もが持っている人間としてのいいところを
「素晴らしい」と評価してあげる行為です。
ほめ言葉によって、
相手はそのほめられた部分をより一層、
あなたに見せてくれるようになるのです。
少なくてもあなたの前では
自分の人間としてのいいところを表に出して
くれるようになるのです。
これを自分の周りの
すべての人に対して行なったら
どうなるでしょうか。
周りの人のいい面ばかりを見て
生きていくことができる
ということなのです。
人をほめる習慣を持つと、
人生に愛されるようになるのです。
アダム徳永