私たちは美しいものを見たり、
聞いたりすると、
どうして幸せな気持ちになるのでしょうか?
改めて考えてみると、
なかなか難しいテーマです。
じつは私たちは美を通して愛を受けることで、
幸せを感じるのです。
美しいものには、
必ず愛が宿っています。
言い換えれば、
愛が美という形で表現されているのです。
たとえば美しい自然。
そこには神の愛があります。
またきれいに盛りつけられた料理には、
料理人の愛が込められているのです。
ところで幸せを感じる秘訣は、
愛と美に目を向けることです。
つまり愛と美を意識して、
関心をもつことです。
もともと日本人は、
豊かな感性の持ち主です。
なぜなら日本人は昔から俳句をたしなむ感性を
もっているからです。
日本の精神文化が開花した江戸時の人々は
公家に限らず武士や町人までも
俳句を楽しみました。
彼らは木の葉が一枚
ひらひらと舞い落ちるだけで、
一句詠んでしまうのです。
このとき俳人である彼らは
過去を振り返って思い悩んだり、
未来を案じたりはしません。
その一瞬の美に意識を向けたのです。
そして目の前にある美しさから、
愛と幸せを感じたのです。
あなたのなかには
すでに豊かな感性が眠っています。
物質的な豊かさに意識を奪われてしまう現代社会。
日常の様々な雑事に振り回さて
忙しく日々を過ごしてしまう私たち。
ちょっと立ち止まって
自然にある美しさに意識を向けることで
あなたの中に眠っている俳人としての
豊かな感性を呼び覚ましてみませんか。
アダム徳永